来るべき巨像は,今までトリコにしていた者たちを,さらに鷲掴みにするほどの魅力を兼ね備えている。その形相が少しずつ現れてきている時だから,ぞくぞくするそのトリコの匂いに,浸っていたい。
22日から24日まで開催されたマックハック会議15で,アップル社の代表がハッカーたちの質問に答えた。それにより,マックOS Xにユニックスのコマンド行が加える予定があり,デベロッパーがソフトをG4のアルティベック拡張に対応させることができるツールも提供されることが明らかになった。
今年のマックハック会議は例年よりも,ちょっぴり興奮度が高かったという。その理由は,やはり,迫り来るマックOS Xという巨像への期待,嘱望によるもののようだ。ハッキングソフトコンテストでは,OS XのドックをOS9でむちゃくちゃに(^_^;)実現するものが優勝となった(MacWIRE ONLINEの記事)。ベースとなるユニックスの要素をすべて覆い隠すことも目標としているOS Xチームだが,はてはて,コマンドラインはどのように姿を現すのか。そしてコマンドによる操作と,アクアにより操作の連携はどのようになるのか。期待ばかりが膨らむ。
マックハック会議には,アップル社の人間のほかにも,アドビのCEOが基調講演を行ったり,MSがIE5.5の最初のベータ版を公開したりと,ちょっと異質な雰囲気がある。ハッカーたちは現在のOSの一部を壊し,新たなものを公表し,それを皆が笑い飛ばす。マックは見た目が優しい分だけプログラムは難しいので,やはりそれは限られた者たちの場だったりする。そしてこの異質な雰囲気こそ,はまったらもうやめられないトリコの匂いを漂わせている。
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